一総は手に吐き出された精液を口に近づけ舐めた。
理一は、指の長い手と、赤い舌、そして自分の出したもののコントラストにゾクリとする。
それなりに量のあったそれを、見せつけるように嚥下する一総に、理一は顔を逸らした
。
「それにしても沢山出たな。たまってた?」
一総は笑顔を浮かべながら、聞く。
「うるせーよ。」
普段の微妙な敬語のようなものを取りはらって、理一は睨みつける。
「ホント、お前、いいな。」
ニヤリ、一総が笑った瞬間、空気が変わった気がした。
色気というには生易しく無い、フェロモンとでも言うのであろうか?そんなものを垂れ流しているように理一は感じた。
驚きと、少しの不安に目を見開く理一に一総は
「お楽しみはこれからだろ。」
と言った。
一総は、ベッドルームにまで持ち込んだ、学生鞄をごそごそとあさり、中からローションとコンドームを取りだした。
一総はローションを手に出し、人肌で温めると、理一の後ろに指をあてがった。
指でそこをもみほぐすようにした後、コンコンとノックするように中心を撫でた。
そのまま、人差し指をゆっくりと、沈めていく。
異物が入ってくる感覚に眉をひそめる理一に、一総は反対の手で前をしごき上げる。
理一がそちらに気を取られていると、入口付近を広げるようにグニグニされた。
「入口のあたりも性感帯になるんだよな。まあ、今日すごーく感じるとかはたぶん無理だろうけど。」
指を動かしながら、一総は言った。
前から来る快感と後ろから来る異物感で理一の脳内はキャパオーバー寸前だった。
ある程度入口がゆるんできたところで、2本目が入ってきてそのまま奥へと進んだ。
一総は指が丁度入りきったあたりでさわさわと内壁と撫でるように指先を動かした。
「ん、…あ……ぁあ?」
思わず漏れてしまった声に、自分自身動揺を隠せない理一に、一総はとろけるような甘い笑みをこぼしながら、その一点と、撫でる。
「ここ、前立腺。堪らないだろ?」
「ふ……、くぅん。」
理一は下唇を噛みしめて声を洩らすのを堪えていたが、隙間からくぐもった声が漏れる。
「おい、唇噛むな。」
舌打ちをしながら、一総が言う。
中に入れた指を一旦引き抜いて、理一に覆いかぶさるようにして、キスをした。
噛みしめた下唇をほどくように舌を入れて、理一の口内をむさぼる。
ぴちゃ、くちゅという音が室内に響いた。
「んぁ……、んふ……。」
理一の口からはいつしか、快感に酔った声が出ていた。
一総は理一から口を離すと
「声、我慢してもしょうがないだろ?俺は気にしないから、目一杯喘げ。」
そう言って、また、指をを理一の中に入れてぐりぐりと強めに前立腺を押した。
「あ、あぅぅ、ん……んぅ。」
先ほどのキスで、飲まされた唾液の効果もあってか、理一は声を抑える事ができない。
眉間にしわを寄せながら、声を洩らし続けた。
どのくらいたったのだろうか、後孔はぐちゅぐちゅという卑猥な音を立て、一総の指を3本飲み込んでいた。
そろそろか、と一総は指を引き抜き、自身の逸物を取り出し手早くコンドームを付けた。
「本当は、後ろからやった方が楽なんだが、枷外すか?」
「…ハァ、何されてるか見えてた方が安心なんでこのままでいいっすよ。」
「そうか、……じゃあ、入れるぞ。」
一総は切先をぐぐっと理一の後孔に埋め込んだ。