-小西視点-
キスをすれば従順に応えてくれるし、今だって中心はギンギンに張りつめていているのにも関わらず、俊介は喘ぎ声一つもらそうとしない。
ただ、吐息を逃すように吐き出して後は歯を食いしばって耐えている。
そういう姿にも、勿論興奮するけれど、こういう時こそ甘えてほしいし、気持ちよくなって欲しい。
尿道を指でぐりぐりすると、俊介がのけ反る。
それでも押し殺した甲高い声が少し出ただけだった。
「喘ぎ声位聞かせろよ。酷くしたくなる。」
余裕が無くなると言葉遣いが汚くなることに、俊介と知り合ってから気が付いた。
「……アンタさっきから馬鹿じゃないですか?
俺はアンタになら何されてもいいんだから。」
言われた言葉を反芻して、何を言われているのかが分かって、ドッと血液が沸騰した。
のっぴきならない状態になっているのが分かる。股間は痛い位に張りつめている。
「俊介、ゴメン、無理させるわ。先に謝っとく。」
それだけ早口で伝えると、焦らしに焦らしてぐちゃぐちゃになっていたそこに、一気に挿入した。
――ズパン、グチュッ、ブチュン
俊介がその衝撃から回復する間も惜しくて中をかき混ぜる。
覆いかぶさるようにして、耳元で囁く。
「なあ、気持ちいい?」
俊介の体がビクリと震えた。
性的に聞こえる様に言っているのだ。
「気持ちいいなら、沢山喘いで?俊介の気持ちいい声聞きたい。」
そう言いながら、腰をガンガンと振る。
中は暖かくて、俺を包み込んでいて気持ちいい。
俊介も気持ちいいと思ってくれてるのは分かっているが、それでももっとよがって欲しいし、ぐちゃぐちゃなところを俺だけに見せてほしい。
腰を振りたくって、奥の感じる部分をめちゃくちゃに刺激してやる。
強すぎる刺激に逃げを打つ俊介の体を肩から押さえつけて、上から体重をかけるようにして最奥に突き入れる。
「ひっ…あぅっ。」
短い喘ぎ声が上がる。
「可愛い。」
ぎゅうっと抱きしめる様にすると
「アンタなにいっ、ひゃぁあんっ。」
憎まれ口も可愛いけど、今は気持ちいい声が聞きたい。
俊介の感じる部分を重点的にこすりながら、ラストスパートをする。
一度上がってしまった声は抑えられない様で、俊介の口からはひっきりなしに声が上がっている。
限界の近そうな俊介の起立に指を這わせると、感極まった声が上がる。
ああ、可愛い。
きっと可愛いと連呼すると後で怒られるだろうなってことはわかり切っているが可愛いものは可愛い。
がむしゃらに腰を打ち付けて、中で果てるとほぼ同時に俊介も白濁を吐き出した。
二人で荒い息をしながら余韻に浸る。
「……俺のさらけ出した部分見たってつまらないですよ。」
ぜいぜいと息をしながら俊介が言った。
「どんな俊介も好きだって自信を持って言えそうだけどね。」
どんな俺でも赦してもらえてると、先程知った。
それがどんなに嬉しかったか、きっと俊介は分かっていない。
怪訝そうに見つめる俊介の唇に自分の唇を重ね合わせ、そっとキスをした。
唇を離すと俊介は溜息をついた後
「アンタはずるいな。」
苦笑いをしながらそういった。
了