会話文
「腐腐腐、今日こそは色々聞かせてもらうよ。」
「楓、その笑い方、少し怖いよ。」
「えー？何の話？俺も聞きたーい。」
「優斗先輩も話に乗っからないでください。」
「二人の告白はどんな感じだったのかっていうのが、腐男子的に非常に気になるので報告プリーズしている感じっす。」
「だから、あの後、普通に先輩に謝られて、好きって言われて、僕もそう返したって何回も言ってるじゃん。」
「もっと詳細を教えてよー。『拓斗先輩がそっと、僕の顎に手を寄せると徐々に顔を近づけてきて僕と、拓斗先輩の距離はゼロになった。』的な？そーいうのを知りたいの！！」
「えーっと、楓君だっけは、男同士のそういうのが好きなの？」
「イエース。オープン腐男子ですが何か？」
「楓も開き直らないの！」
「ぶー、ぶー、じゃあ、最初に島田先輩に告った時は、どんな感じだったのさー。」
「え…。えっと、普通に自己紹介をして、それから好きですって言ったんだけど…。」
「あれ？拓斗とツバサちゃん前から知り合いだよね？自己紹介ってなに？好きな食べ物とか教えたの？」
「え？そうじゃなくて、委員会で少し話す程度だったので、僕の事認識してないかなあと思って…。」
「いくらなんでも、ネガティブすぎ。島田先輩、委員長なんだから名前くらいは把握してるでしょうに。」
「っていうか、それって、俺目当てで近づいてきたっていう勘違いの原因になったんじゃ…。」
「ちょっ。ツバサ、顔真っ青だよ。大丈夫だから。今はラブラブなんでしょ？」
「もしそんなに気になるなら、後でお兄ちゃんと一緒に聞きに行ってみよう、ね？」
「キタコレ、義弟に優しくするチャラ男萌えー。」
どういう風に、島田先輩に説明しようか、そんなことを延々と考えていた僕は、その間、楓達がどんな会話をしていたか耳に入っていなかった。
「ぶっちゃけ、付き合い始めてから、たっくん、ふっきれたみたいで、ツバサちゃんの囲い込みに全力注ぎだしてるから、もう、そんなことどっちでもいいんだと思うけどねぇ。」
「ヤンデレフラグっすね。まあ、ツバサが幸せならそれでいいのか…。まあ、やばそうなフラグは全力でたたき折りますけどね。」
「楓君だっけ、中々君、こわいねぇ。」
「いや、先輩こそ。」
終われ