それでも一緒にいたい26

ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン…

部屋のチャイムが連打されている。

「うるさいなー。もー。こんな時に…。」

楓がぷりぷり怒りながら玄関に向かう。
今日は本当にお客さんが多い。

今日の僕の精神状況はもうズタズタだから静かにしていてほしい。
そりゃあ、告白して振られているんだから望みがないのはわかっていたけれど……。

それにしたって、もう少しマシな状態ってあるんじゃないかな。

一人になると駄目だ。どんどん悲しい事実が頭に浮かんでは消している状況になる。

楓早くもどってこないかな?