島田 拓斗視点
授業が終わるとすぐに、チワワみたいなタイプのやつらに呼び出された。
大概が優斗に関することだ。
こういうことにはもう慣れたが正直疲れる。
「優斗様の事なんですが、本当に1年の松木とか言うのと付き合っているんですか?」
「拓斗さんなにか聞いていませんか。」
「セフレをまた作り始めたんですか?」
本人に聞けば済むことをなぜ俺に聞くんだ。
俺と優斗がほとんど一緒にいないこと知っているだろうに。
「悪いけど、知らない。そういうことは本人に聞けばいいだろう。」
「ちょっ!!その失礼な言い方何?こっちは優斗様の弟ということで下手にでてやっているのに!優斗様と同じ顔をしているからって調子に乗ってるんじゃないの!!」
同じ顔って双子だからどうしようもないだろう。
「ちょっと聞いてるの。お前なんか優斗様の弟ってとこ以外価値無いんだから。
とにかく、ちゃんと確認しておいてよね。」
何なんだ。
どいつもこいつも優斗、優斗って。
好きで弟になったわけじゃない。
松木も結局優斗だったしな。
俺の中で何かがプツンと切れる音がした気がする。
その後の事は良く覚えていない。